ナンパを続けること

まだ2.5ヶ月だが、ここまでナンが続けられたのは初めて。
二十代前半からナンを始めて、何度も挫折して、三十代も後半、もうやることは無いだろうと思っていた。
思いがけず復帰したきっかけは、やはり女。家具屋の店員さんに一目惚れして、次の日声掛けに再来店したのに声掛けられなかった。

これはアカン!と復帰。

そして今回続けることが出来ているひとつの理由は、他にやることがないから。
無趣味。ユーチューブが生活の唯一の楽しみ。
二十代、三十代は趣味に没頭し、彼女いる時期もあり、それなりにリア充だった。

充実した趣味があると、ナンを継続するのは難しい。地蔵してる時間、声掛け無視されている時間、ナンをするために出掛けること自体、無駄で無意味な時間に感じる。上達を感じられず、充実感も無く、独り言をぶつぶつ言いながら、イジイジ迷ったり、文句言われたり、人にぶつかったり、腹減らして、のど乾いて、腰を伸ばす前屈運動。

なにやってんだ俺、、、

そのくせ、不眠症が治る。将来への不安からくる嫌な動悸が治る。成長期の再来か、と思う程がっつり眠るようになる。

完璧主義が治る。仕事終わらなければ、以前は終わるまで頑張っていたが、終わらなくても、もういいわ帰ろ、となる。すると意外と、次の日やその週、その月全体で辻褄が(帳尻が)合ってオールオッケーだったりする。何かが変更になったりキャンセルになったり、何事も流動的なので、適度適当に仕事したほうが調子が良いことを理解する。早く帰るようになると、早く帰るために集中するし、ディテールより全体を俯瞰しようとするし、リソース使おうと頭使う(いかに仕事を人に振るか、人を利用するか、任せるか、その為のリーダーシップ、主導権の取り方、指示だしスキル、普段の小さな会話の大切さを学ぶ)。完璧主義で、スタッフに嫌われまいとする努力、全て自分でやろうとする今までのやり方が、いかにしんどくて、非効率かを理解する。

人間関係が良くなる、自然になる。
今までは、対人コンプレックスから社内でも同僚との対面を怖れ、溶け込めず、相手の話を理解出来ず、自分の言いたいことも言えず、自分は何を望んでいるのかすらわからず支離滅裂。挨拶以上の会話が無い日々がほとんどだった。
最近は誰とも構えず、話を聞ける(あるいは聞いてるジェスチャー)し、相手の状態が見える、見ようとしてるし、言いたいことも言える。
同僚に興味を持つようになった。こいつはどうしてこうなんだろう、この反応はどういうことだろう、この子の手振り、表情、リアクション(英語でアニメーションという、言い得て妙)から何を読みとれるか、コミュする時、何に気を使っているだろう、言葉や表情の裏に隠れたものはなにか。
恐れていた上司との会話すら、ある程度のコントロールを持って望めるようになる。自由を少し理解する。ひとりの時間ではなく、人といる時に相手との関わりのなかで自由に振る舞えるってスゴい。相手や会話、状況をコントロールする自由ってスゴい。

これ全て、ナンを続けてるが故の効能だと思う。